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陸軍火薬庫跡

陸軍火薬庫跡

陸軍火薬庫跡

 

陸軍の火薬庫があったことを、わざわざ石碑に残すってことは、何かあったのかニャ?

 

はい。

私学校生徒が草牟田の火薬庫を襲撃したため、西南戦争が起きてしまったんです。

 

 

陸軍火薬庫跡は、鹿児島市草牟田1丁目の草牟田墓地にあります。

 

この記事では、陸軍火薬庫の概要や、私学校生徒による襲撃の経緯を紹介します。

 

 

陸軍火薬庫跡の概要

草牟田墓地駐車場

草牟田墓地駐車場

草牟田墓地駐車場

 

陸軍火薬庫跡の石碑は、草牟田墓地内に2つあります。

まずは墓地出入口にあたる、駐車場を探して下さい。

 

はいニャ!

 

 

石碑①

石碑①

石碑①

 

駐車場の右側に、1つめの石碑があります。

〈陸軍火薬庫跡〉と刻まれてますが、実は火薬庫があったのは、ここではありません。

 

ニャんと!

 

 

草牟田墓地通路

草牟田墓地通路

草牟田墓地通路

 

もう1つの石碑は、草牟田墓地の通路を上ったところにあります。

ちなみに、通路は徐々に狭くなります。

車ではなく、必ず徒歩で上がって下さい。

 

了解ニャ!

 

 

石碑②

石碑②

石碑②

石碑②

石碑②

 

通路を約1分上ると、もう1つの石碑が右手にあります。

 

ここにも石碑があるなんて、下に案内板はニャかったニャ。

知る人ぞ知る石碑ニャ。

 

 

陸軍火薬庫があった場所

陸軍火薬庫があった場所

陸軍火薬庫があった場所

 

かつて陸軍火薬庫があったと思われる場所を、上から眺めてみましょう。

先ほどの石碑後方です。

火薬が置かれたため、万一の爆発を考慮し、谷中にあったと考えられます。

 

爆発はしニャかったけど、暴発は起きてしまったんだニャー。

 

 

私学校生徒による陸軍火薬庫襲撃の経緯

武器の搬出

 

明治9年(1876年)、西日本で旧士族による反乱が相次ぎました。

明治政府の木戸孝允は、火薬・銃器が作られ火薬庫もある鹿児島に、それらを置くのは危険と判断。

大阪に移すよう、主張します。

実際に当時の鹿児島では、政府への不満が充満していました。

 

ニャるほど。

たしかに危険ニャ。

 

 

木戸の主張は、いったん退けられました。

 

しかし鹿児島の情勢は、さらに不穏に。

 

そこで政府は、明治10年(1877年)1月29日の夜、武器弾薬を船に乗せ、大阪に搬出することにします。

 

政府が鹿児島の武器弾薬の移動を行う際、まずは県庁に届ける決まりでした。

 

ところが政府は、届出をしなかったのです。

 

 

一報

堀新次郎・汾陽尚次郎・松永高美の墓

堀新次郎・汾陽尚次郎・松永高美の墓

 

同日夜、堀新次郎、汾陽尚次郎、松永高美の3人は、お酒を飲んでいました。

そして、政府による武器搬出の報せを聞いた3人は、私学校の夜間生徒と、草牟田の火薬庫を襲撃。

小銃や弾薬を略奪しました。

 

酔っ払った状態だったんだニャー。

 

 

翌日には、私学校生徒約1,000名が、再襲撃。

 

翌々日には、磯の海軍造船所の火薬も襲撃し、同じく小銃と弾薬を奪いました。

 

 

陸軍火薬庫跡のアクセス・駐車場・料金

営業時間 自由
場所 鹿児島市草牟田1丁目9-26
料金 無料
駐車場 無料
アクセス 鹿児島空港から車で30分
鹿児島中央駅から車で10分
草牟田バス停から徒歩3分
電話 草牟田墓地
099-227-1167

 

 

陸軍火薬庫跡の地図

→ Googleマップの大きな地図で見る

 

 

陸軍火薬庫跡の総評

 

その後、私学校生徒は、偵察目的で帰郷していた警察官約20名を捕縛。

そのなかの1人、中原尚雄は拷問により、鹿児島の実質的なリーダー・西郷隆盛の暗殺命令を吐きました。

 

ところで西郷さんは、その後どうしたのかニャ?

 

 

狩猟先の根占で弟の小兵衛から一報を聞いた西郷は、

 

「ちょ、しもた!」(しまった!)

 

と、叫びました。

 

 

後日、鹿児島の武屋敷に戻った西郷は、詰めかけた私学校生徒を激しく叱責。

 

息子の菊次郎は、

 

「あの時ほど父が大きな声で人を叱りつけたのは、聞いたことがない。」

 

と、証言しています。

 

 

また西郷は、自身への暗殺命令を信じていました。

 

この暗殺疑惑が、挙兵の大義名分となりました。

 

 

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